神戸元町「金時食堂」

 JR元町駅の東口前の信号を渡ると穴門商店街に出る。この界隈には元町エビス、ぎょうざの赤萬、中華の牡丹園、老舗喫茶のエビアンと名店がひしめいている。






穴門商店街を抜けると元町商店街に通ずるが、元町商店街の手前に「金時食堂」はある。昭和26年に南京町の入り口あたりで創業したが、立ち退きのため移転。現在地での営業は昭和36年からである。
食堂であるから食事はもちろんできるが、居酒屋としての機能も持っているので昼から、いや朝から酒をたしなむお客さんも少なくはない。





はじめての人は戸惑うかもしれないので、この店のシステムを紹介しておこう。店に入ったら、まよわずにご飯の大中小と汁の種類、すなわち味噌汁、豚汁、かす汁のどれであるかを店の女性に伝える。
店の奥には「おかず」が所狭しと並べてある。このなかから一品〜二品を選んで、空いている席に付く。この間わずか1、2分である。おかずの種類は豊富で、揚げ物、煮物、刺身など目移りするが、あまり数多く選ばないこと、すぐ予算を超過する。






やがて、オーダーした飯と汁が席に運ばれると同時に、お代金が計算されて勘定書が裏返しに置かれる。勘定書と言っても、わら半紙みたいなものを小さく切った紙片である。ローテクではあるが、まことにシステマチックに事が運ぶ。






本日、注文したものは、小めし(160円)、みそ汁(110円)とメインディッシュのとんかつ・だし巻き・魚のフライ・ナポリタン(300円)であった。刺身の盛り合わせもあるが、予算オーバーは必至である。
金時はいい食堂ですよ。
美味しかった。

なお、三宮センタープラザ地下にあった金時は先月で店を畳んだということで残念ですね。