いなり庵



 
昨日紹介した「末広」より旧西国街道に沿って更に東に歩くと、ちょっとわかりにくい路地に昭和な食堂がひっそりと佇む。
 





 
その昔、板宿で店をやっていたが三宮に出てきてもう20年は経つ老舗。
 
先代さんは昭和35年から店をやっていたと言うから、今のご主人でもう50年近くの歴史を誇る。
 
勿論ご主人もこの世界で50年もやってこられたベテランの職人。
 





 
店内は、ご覧のように昭和レトロな雰囲気。
 
付近で仕事をする人を始め、土日には家族連れのお客さんも多い。
 





 
メニューは丼物、寿司、うどん・そばの麺類と豊富。
 
店主のオススメはうどん・そばと寿司の相乗りセット。
 
「相乗りセット」とはよいネーミングだ。
 
丼物ではカツ丼がよく出るそうだ。
 
相乗りセットは通常600円のところ、平日の昼(12時〜14時)は500円とサービスになる。しかし、店の台所事情は苦しい。家賃を払うのがせいいっぱいだ。こういう店の犠牲の上で、美味しいものを食べさせてもらってることに感謝。
 
うどんと巻き寿司の相乗りセットを頂いた。
 
うどん・そばの出汁は「かつお」で取る。昆布は傷みが早いので使わない心配り。
 





 
巻き寿司の海苔がパリパリとした感触の実にいいものを使っていて美味しい。
 
いなり庵というから、「いなり」も旨いに違いない。
 





 
女将さんの故郷である沖永良部島から届く「ソデイカ」を使った「いかにぎり」が美味しいそうだ。値段も400円と良心的。後で気がついたので、今度の楽しみとする。
 
いやあ、ひさしぶりに気持ちの良い店に遭遇しました。更にご夫婦は筆者の近くにお住まいと聞いて、一層親近感が沸いたのである。
 
「筆者注」
所在地:中央区旭通2丁目3−5
営業時間:10:30〜20:00
定休日:火曜日