ええとこええとこ新開地。
東の浅草、西の新開地と称されたのは今は昔。
かつての賑わいがなくなって久しい。
だが、横丁にその名残を留める店がある。
おしゃれな佇まいの「宝寿し」。
同じ名前の店が三宮や長田にもある。
でも無関係だ。
創業は戦後間もない頃のこと、現在は三代目が腕をふるう。
店が三代目なら、客も二代、三代と通う横丁の隠れ家。
ちょっと入りにくい店構えか。
震災にも耐え、店内は創業時のままだ。
寿司屋は値段が高いというイメージがあるが、宝寿しはリーズナブルな価格で、安心して食べられる良心的な店なのである。
魚をサカナと読むのは酒の菜に由来するそうだが、その魚は新鮮さがいのち。毎朝、中央卸売市場で仕入れるというネタは新鮮なことで定評がある。
オススメは生蛸のさしみや一年中ある毛がに。
さて、久し振りに寄った今日は、にぎりを注文した。寿しを本物のアオハランを敷いて出してくれる店も少なくなった。
イカ、かんぱち、蛸、アナゴ、海老、鯛、マグロなど旬のにぎりが7貫、どれも美味しい。
これで800円は嬉しい。物足りなければ鉄火巻きや穴きゅう巻きを追加すればいい。
どれも300円だ。また酒も大が500円と非常に良心的である。
このような店に出会えたのは嬉しいことで誇りに思える。
この写真は筆者宅の庭にあるアオハラン。
お品書き一例
●寿し:にぎり 800円〜ほか
●各種一品もの
●飲み物:ビール 500円、酒 250円〜