明石市「玉子焼 泉屋」

MSHIBATA2005-11-25

「玉子焼 泉屋」は明石市林2丁目の住宅街にある。
店主である多聞新八さんが復員後に開いて、今年で53年を迎える老舗である。
店構えが、昭和の店の歴史を物語っている。
店の中に一歩、足を踏み入れると、そこは時間が止まっているような感じさえする。


店内には、4人用のテーブルが3卓に、2人用にテーブルが1卓あるが、綺麗に整理整頓がされていて気持ちがいい。





メニューは中華そばと玉子焼ときわめてシンプル。
玉子焼は並550円と特上600円とがあり、特上は使う玉子の数が一つ多いようである。
中華そばは、懐かしい素朴な味、玉子焼は20個もあって、冷ましたダシで味わう。
どちらも美味しかったです。ごちそうさま。





店内には絵の得意なご主人が描いた作品を冊子に綴りこんで置いてあり、自由に見ることができる。
食後に、昭和初期の夜店の冊子を見せていただいた。右は、その頃の玉子焼の風景である。
この店も文化的に貴重ではあるが、ご主人の絵も価値がある。





これは、「まぶたの20世紀」と題して地元の新聞の明石版に連載された多聞ご夫妻の記事である。
写真の絵は「昭和56年、女優の東ちづるさんをレポーターに、テレビ局が多聞さんの店に取材に来た。」場面である。




ポスターに採用されたご主人の絵です。





かつては、このように多くのメニューをこなしていたそうです。
玉子焼だけではなく、昭和の庶民の生活を知ることができる貴重な文化的存在、それが「泉屋」です。
今日は本当にありがとうございました。
お元気で、すこしでも長く店を開けてくださいね。


「筆者:注」営業は午前8時半ころから午後6時まで。火曜日は休み。
泉屋へは、明石駅前より藤江行きバスにて林神社前下車。
駐車場があるので、車でも行く事ができます。