神戸たこ焼き「おふくろさん」

神戸は長田の港に近い海運町に大阪たこ焼きならぬ昔ながらの「神戸たこ焼き」の名店があると、ころりんさんに教えていただいた。
JR鷹取駅から浜側に向って歩いていった。
鶏卵店の隣の民家らしきところに「たこ焼き」の幟が揺れている。
開店前なのか暖簾はまだ出ていないので付近を一周する。





やがて開店時間の11時45分(なんと半端な時間)になって民家の方を見ると暖簾が出ていた。



暖簾を潜ると、入り口が少し開いていたので中に入る。
「こんにちは。」
と叫ぶも応答無し。




一旦外に出て隣の鶏卵問屋「桑原鶏卵」のショーケースを眺めると、美味しそうな出汁巻きがあったりする。



再度、神戸たこ焼きの店の方に入り声をかけると店主である城野邦子さん(以後おばちゃんですみません)が出てきた。




これはお客さんが画いてくれたのだという。
写真が悪くてすみませんが、おばちゃんの人柄が出ています。





とりあえず「たこ焼き」を注文。
ポップをよく見ると「アップル」や「ラムネ」も置いているのでアップルを追加。
インターネットを見てやって来たことなどを話題に、出来上るまでの間、話をする。
実際、お客さんが持ってきたプリントを見せてもらった。
逆に筆者は関西どっとコムの記事をプリントして持参、せっかくなので差し上げた。
「ケミカルが盛んだった頃は忙しかった。」
とおばちゃんは懐かしむ。そして
「今は、忙しくなくても、注目してくれて人が来てくれて、ぼちぼちやったらええわ。」
と微笑んだ。

「昔はフェリーもあって、串カツもやっていたけどね。」
ふと上を見ると古ぼけたメニューに面影が残っていた。





おお、これが「神戸たこ焼き」なるもの。
ソースが塗られた「たこ焼き」を丼に入れ、かつをと昆布でとった出汁をぶっかける。さらにネギも入れる。
ここのたこ焼きは粉だけではなく、ちゃんと玉子が入ってるのである。
なんたって隣には鶏卵問屋があり、ここから仕入れると言う。

「たこ焼きは堅くてもあかん。」
「ふっくらしてるのが、うちの売りやね。」

さっそく口に入れると熱々のたこ焼きがソースや出汁ともハモッて美味しいのですね、これが。しかも15個も入ってる。
昭和55年のオープン以来、15個300円という値段は変わってはいない。
「店止めるまで値上げせず15個300円やと、載せといて。」
おばちゃん、ちゃんと掲載しときましたよ。
とにかく気さくなおばちゃん、いや、おふくろさんです。
そうこうしているうちに常連さんもやってこられました。
たこ焼き二つの注文にびっくり。あとでお連れさんがやってこられ納得。
常連さんはそば焼きも注文したが、今日はなかったようです。





「昔ながらのトコロテン食べたことある?」
「いつもスーパーのものですが。」
「そしたら、いっぺんこれ試しに食べてみる、サービスするわ。」
と言うことで、ご馳走になってしまいました。
「どう、スーパーで売ってるのはトコロテンやなくて寒天やで。」
「よく冷えていて、美味しかった。」
「そらそうやろ。」
・・・・・・・

本当にごちそうさまでした。

みなさんも一度足を運んでください。
インターネットなどで話題にしてもらって、それで来てもらえることが非常に嬉しいとおばちゃんは言ってました。

「筆者注」
所在地:神戸市長田区海運町8-2-23
電話番号:078-732-6136
営業時間:午前11:45〜午後5:00頃(粉がなくなるまで)土曜は午前11:45〜午後3:00頃まで
定休日: 日、祝休